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特集 外科医に必要な整形外科の知識 Ⅲ.外来診療のポイント
2.テニス肘,野球肘
著者: 勝木雅俊1 平山隆三1
所属機関: 1旭川医科大学整形外科
ページ範囲:P.745 - P.748
文献購入ページに移動 テニス肘とは,テニス競技者にみられる肘関節周辺の慢性疼痛性疾患である.症状は疼痛で,外側上顆部に最も明らかな圧痛が存在する.運動痛誘発テストにて陽性を示す.治療は,保存的には三角布,ギプス,副子の装着による安静と冷湿布,消炎鎮痛剤により疼痛と炎症を鎮静化させる.場合によってはステロイド,局麻剤の局所注射も有効である.保存的療法に抵抗する例では観血的治療も行われる.野球肘とは投球動作によって肘関節部に起こるスポーツ障害のことである.肘内側には屈筋腱付着部障害を起こす.肘外側では離断性骨軟骨炎を生じ,初期治療を怠ると変形性関節症に至る.離断性骨軟骨炎に対しては観血的治療が必要になる.また,早期発見と練習制限による予防が非常に重要である.
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