文献詳細
私の工夫—手術・処置・手順・21
文献概要
1.はじめに
高カロリー輸液などを目的とする中心静脈カテーテル(以下,CVカテーテル)挿入は日常的に行われる手技であり,挿入経路はカテーテルの固定が容易で,上大静脈へカテーテルを誘導しやすい右鎖骨下静脈とすることが多い.鎖骨下静脈よりCVカテーテルを挿入すると,時にカテーテルの先端が内頸静脈に迷入し,そのまま留置すると内頸静脈の血管炎を引き起こし,CVカテーテルの長期留置が困難になることがある.カテーテルの挿入時に頭を挿入側に傾け鎖骨下静脈と内頸静脈との角度を鋭角にするなどの工夫をしているが,内頸静脈への迷入を完全に防止することはできない.本稿では,迷入したCVカテーテルをガイドワイヤー代わりに使用するCVカテーテルの入れ替え方を紹介する.
通常,CVカテーテルの挿入は透視下では行わず,挿入後に胸部X線でカテーテル先端の位置を確認している.カテーテルが内頸静脈などに迷入していたら透視室に移動し,以下の手順にてCVカテーテルの入れ替えを行っている.当科では,CVカテーテルとしてアーガイルCVカテーテルキットを使用している.
高カロリー輸液などを目的とする中心静脈カテーテル(以下,CVカテーテル)挿入は日常的に行われる手技であり,挿入経路はカテーテルの固定が容易で,上大静脈へカテーテルを誘導しやすい右鎖骨下静脈とすることが多い.鎖骨下静脈よりCVカテーテルを挿入すると,時にカテーテルの先端が内頸静脈に迷入し,そのまま留置すると内頸静脈の血管炎を引き起こし,CVカテーテルの長期留置が困難になることがある.カテーテルの挿入時に頭を挿入側に傾け鎖骨下静脈と内頸静脈との角度を鋭角にするなどの工夫をしているが,内頸静脈への迷入を完全に防止することはできない.本稿では,迷入したCVカテーテルをガイドワイヤー代わりに使用するCVカテーテルの入れ替え方を紹介する.
通常,CVカテーテルの挿入は透視下では行わず,挿入後に胸部X線でカテーテル先端の位置を確認している.カテーテルが内頸静脈などに迷入していたら透視室に移動し,以下の手順にてCVカテーテルの入れ替えを行っている.当科では,CVカテーテルとしてアーガイルCVカテーテルキットを使用している.
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