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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻7号

1996年07月発行

文献概要

カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・19 胆道

先天性総胆管拡張症の腹腔鏡下切除と胆道再建

著者: 田中雅夫1 志村英生1 清水周次1 吉田順一1 水元一博1

所属機関: 1九州大学医学部第1外科

ページ範囲:P.813 - P.818

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はじめに
 近年の腹腔鏡下外科手術の進歩は目覚ましく,日進月歩の発達を遂げ,僅かの間に消化管,脾,肝,膵領域にも拡大した.その進歩に貢献した器具は枚挙にいとまがないが,クリップを使用せずに血管を切離できる,ultrasonic cutting coagulating system(Harmonic scalpel,Ultracision社製,以下UCCS)は,とくに血管処理の多い消化管手術の能率向上に役立っている.また,時間を要する体内での縫合・結紮についても,ごく最近Endostitch(US Surgical社製)が使用可能となった.
 先天性総胆管拡張症は,小児や若年者に発見されることの多い良性疾患で,胆管癌・胆嚢癌が高率に発生することが報告され,可及的早期に胆嚢・拡張部総胆管切除および胆道再建を行う必要がある1-6).先天性総胆管拡張症は,胆道にはじまり消化管へと発展してきた腹腔鏡下外科手術の延長線上にある疾患であり,当然その対象として考慮されてきたが,本邦ではまだこれを腹腔鏡下に切除し再建した報告はないようである.本稿では,気腹下の総胆管拡張部切除,UCCS と Endostitchを使用しての総肝管空腸吻合による胆道再建の手術手技について解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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