文献詳細
臨床報告・1
坐骨直腸窩類上皮肉腫の1例
著者: 秋森豊一1 荒木京二郎1 杉本健樹1 高野篤1 松浦喜美夫1 円山英昭2
所属機関: 1高知医科大学第1外科 2高知医科大学第1病理
ページ範囲:P.923 - P.926
文献概要
類上皮肉腫は1970年,Enzinger1)によりはじめて提唱された疾患概念で,組織学的には上皮様細胞の結節状増生が特徴である.若年成人の四肢,とくに上肢遠位側の軟部組織に好発し,切除後もしばしば再発を繰返し,比較的経過は長いが,最後には肺転移などにより死の転帰をとる予後不良の疾患である.
今回われわれは診断,治療に苦慮した坐骨直腸窩発生の類上皮肉腫の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
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