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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻8号

1996年08月発行

文献概要

特集 直腸癌に対する肛門機能温存手術の実際

J型結腸嚢肛門吻合術

著者: 酒井靖夫1 畠山勝義1 谷達夫1 山崎俊幸1 島村公年1 神田達夫1 瀧井康公1 岡本春彦1 須田武保1

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1005 - P.1011

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 結腸肛門吻合術は直腸よりさらに低位の外科的肛門管で切離・吻合することにより,下部直腸癌に対する自然肛門温存術の適応を拡大した.しかし,糞便貯留部位である直腸膨大部が切除されるため,ストレート型再建では排便回数が頻回で,便意逼迫や漏便を生じやすい.そこで貯留能を有するneorectumを作製して吻合するJ型結腸嚢肛門吻合術はストレート型より有意に排便回数が少なく,排便機能を改善させた.
 筆者らも1988年より本術式を行っており,その適応や予術手技,術後成績について述べた.より優れた術後排便機能温存術式として定着するために,結腸嚢の至適容量や術後口側結腸の運動の変化など更なる検討が必要と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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