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シリーズ 早期癌を見直す・2 早期大腸癌・9
早期大腸癌の治療と予後およびサーベイランス
著者: 吉川宣輝1 小林哲郎1 小林研二1 柳生俊夫1 蓮池康徳1 三嶋秀行1 辛栄成1 西庄勇1
所属機関: 1国立大阪病院外科
ページ範囲:P.1027 - P.1033
文献購入ページに移動癌はそのステージにしたがって治療を行うことが原則であるが,実際の臨床の場においては患者の年齢,性別のみならず,体型や職業などを考慮して治療法が選択される.このような社会的背景を加味した治療戦略として,われわれは「大腸癌の治療では個々の症例のグレードに見合った方法を選択する」1)という基本的な考え方で診療を行ってきた.早期大腸癌という同じステージであっても,内視鏡的切除から開腹手術まで異なった縮小治療が行われる.選択肢の広い理由の1つに治療成績,予後の不確かさがある.かなりの症例が集積され,その長期予後も検討できるようになったこの時期に,早期大腸癌の治療を見直すことは大変有意義なことである.自験症例を提示しながら早期大腸癌の治療と予後およびサーベイランスを考察する.
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