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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻9号

1996年09月発行

文献概要

特集 急性腹症—画像診断から初期治療まで

肝膿瘍

著者: 蓮田啓1 才津秀樹1 中山和道1

所属機関: 1久留米大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1127 - P.1132

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 CTとUSは肝膿瘍に対してきわめて有用な診断手段である.しかし,肝膿瘍の時期によっては診断が難しい場合があり,また単発例では胆管細胞癌,多発例では肝転移との鑑別診断が困難な症例が稀にあり注意する必要がある.また,その病因を明確に推定できた症例は約半数程度であり,最近ではその原因として医原性のものが増加している.その診断とほとんど平行して抗生物質の投与,超音波誘導下膿瘍ドレナージ,さらに全身管理などの治療を行わなければならないものの,この中でもっとも大切なのは膿瘍ドレナージである.しかし,愛護的に行わないと膿瘍内出血,門脈や肝静脈との短絡を形成して,さらに重症化することがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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