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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻9号

1996年09月発行

文献概要

特集 急性腹症—画像診断から初期治療まで

急性膵炎

著者: 山内淳一郎1 武田和憲1 砂村眞琴1 小針雅男1 松野正紀1

所属機関: 1東北大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1141 - P.1145

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 急性膵炎の画像診断,重症度判定,初期治療について概説した.急性膵炎の画像診断の中心は造影CTである.壊死性膵炎か浮腫性膵炎を鑑別し,炎症の膵外への進展度を正確に評価することが造影CTによる画像診断のポイントとなる.さらに,必ず骨盤腔まで画像を得ること,入院中は繰り返しCT検査を行い病態の変化を見逃さないことが肝要である.初期治療の選択にあたっては,画像診断に加えて的確な重症度判定が必要となる.重症急性膵炎においての現在の治療の主流は,膵酵素阻害剤・抗生剤持続動注療法や持続血液濾過などの血液浄化療法を中心とした積極的な保存的集中治療であるが,膵病変への感染合併症例は外科的治療の絶対的適応となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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