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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻9号

1996年09月発行

特集 急性腹症—画像診断から初期治療まで

イレウス

著者: 酒井靖夫1 畠山勝義1 谷達夫1 三間智恵子1 瀧井康公1 岡本春彦1 須田武保1

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1147 - P.1152

文献概要

 イレウスは腸管内容の通過障害であり,器質的な原因がある機械的イレウスと,それ以外の機能的イレウスとに分けられる.腸管の血行障害の有無で,保存的治療,緊急および待期手術など治療方針が異なるため,画像診断ではイレウスの存在診断と質的診断の2つが必要である.さらに,血行障害を伴う場合には急速に全身状態が悪化し,予後不良となりやすいので,診断の迅速さも要求される.初期治療の原則は輸液による脱水,電解質・塩基平衡の是正などの全身管理,腸管減圧による局所の安静であり,早期手術が可能な体制のもとで厳重に経過観察しながら,臨床所見と画像検査を総合的に判断して,治療方針を決定すべきと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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