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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻1号

1997年01月発行

文献概要

特集 転移性肺癌診療の最新ストラテジー

切除例からみた転移性肺癌の病理

著者: 北川正信1 松井一裕1 前田宜延1 野々村昭孝2 三輪淳夫3

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部病理学第1講座 2金沢大学医学部附属病院病理部 3富山県立中央病院臨床病理科

ページ範囲:P.19 - P.23

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 転移性肺癌200例の原発部位の内訳(%)は結・直腸29,軟部12,肺9,骨・腎各7.5,精巣・子宮各5,乳腺4,上気道・唾液腺各3.5,口腔・咽頭・食道で4.5,甲状腺・膀胱各2,その他5.5であった.骨肉腫,精巣腫瘍で転移までの期間は1年以内,次いで軟部腫瘍が1年から1.5年の間であり,数年以上に甲状腺髄様癌,唾液腺腺様嚢胞癌,子宮腫瘍の多くと,乳癌,甲状腺乳頭癌の一部があった.制癌剤著効例は多くの精巣腫瘍と絨毛癌,一部の軟部腫瘍と乳癌にみられた.大多数の結腸・直腸癌と胃・十二指腸癌で肝転移のない肺転移のあること,肺では扁平上皮癌のみならず腺癌にも管内転移があること,腎癌で気管支壁転移がありうることが指摘された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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