文献詳細
臨床研究
肝硬変症例における部分的脾動脈塞栓術(PSE)後の止血・凝固系の変動
著者: 江副英理1 山城一弘1 平田公一1 桂巻正1 向谷充宏1 木村弘通1
所属機関: 1札幌医科大学第1外科
ページ範囲:P.81 - P.85
文献概要
部分的脾動脈塞栓術(Partial splenic embol-ization:以下,PSE)は肝硬変に付随する様々な病態治療に有用であり,当科ではとくに高度の止血・凝固系障害を合併する肝硬変合併肝癌症例での術前処置として積極的に施行している1).今回われわれは肝硬変合併肝癌症例9例に対してPSEを施行し,PSEの効果,とくにトロンボエラストグラム(thromboelastgram:以下,TEG)などからみたPSE後比較的早期(1か月)における止血擬固系の変動につき検討を加えたので報告する.
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