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臨床報告・1
十二指腸水平部に発生した早期十二指腸癌の1例
著者: 岩崎武1 長田裕1 綿引元2 山本英明2 小川博3 具英成4
所属機関: 1聖隷三方原病院外科 2聖隷三方原病院消化器科 3聖隷三方原病院病理 4神戸大学医学部第1外科
ページ範囲:P.115 - P.118
文献購入ページに移動十二指腸潰瘍に代表される諸種の良性疾患に比べると,十二指腸の悪性疾患の頻度は低く,癌や肉腫は比較的稀な疾患と考えられるている1).しかし上部消化管造影法,内視鏡検査法の普及により十二指腸病変の診断率が著しく向上しており,良性病変のみならず十二指腸悪性疾患に遭遇する機会も徐々に増加している.その中で癌浸潤が粘膜下組織までにとどまる早期十二指腸癌の報告が近年増加している.部位別にみると比較的発見されやすい球部,下行部が大半を占め水平部に発生した早期十二指腸癌の報告はきわめて少ない2).われわれは,十二指腸水平部に発生した表面隆起陥凹型(IIa+IIc)の十二指腸粘膜内癌(m癌)の1例を経験したので報告する.
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