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特集 食道癌診療のトピックス
文献概要
近年,種々の機種の改良により,従来の問題点であった狭窄例でも腫瘍全体の観察が可能となった.また内視鏡直視下でスキャンが行える高周波の細径プローブの開発により,粘膜筋板の描出が可能となり,粘膜筋板以内か筋板を超えて浸潤する癌かの鑑別が94%診断可能であった.さらに超音波下穿刺細胞診が行えるようになり,リンパ節転移診断の正診率が向上したとの報告もみられる.他方,3次元画像表示の機種の開発に従い,立体的画像構築,体積の測定など種々の新しい分野の報告もなされている.今回,超音波を用いた食道癌進行度診断について,最近の進歩を自験例および文献的考察を含め報告する.
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