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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻10号

1997年10月発行

文献概要

特集 食道癌診療のトピックス

食道癌に対する内視鏡的粘膜切除術

著者: 幕内博康1 島田英雄1 千野修1 田仲曜1 西隆之1 木勢佳史1 大芝玄1 貞廣荘太郎1 近藤泰理1 田島知郎1

所属機関: 1東海大学医学部外科

ページ範囲:P.1279 - P.1284

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 1987年に第1例を施行し,1990年頃から急速に普及してきた内視鏡的粘膜切除術は,外科的根治術の手術侵襲の大きさや術後のQOLを著しく損うことなどを考えると,まさに,画期的な治療法といえる.粘膜上皮(m1)や粘膜固有層(m2)にとどまると推定される病巣には第1選択の治療法であり,粘膜筋板(m3)や粘膜下層表層(sm1)に浸潤する病巣の過半数も本法の適応となると考える.安全容易で確実な内視鏡的粘膜切除術の術式も完成の域に達している.現在,本邦で1,000例に近い症例で施行されていると推定されるが,食道癌のhigh risk groupを中心に内視鏡検査の際に良く食道を観察し,ヨード染色を頻用されたい.手技と成績についても詳述した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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