文献詳細
手術手技
Argon beam coagulatorを用いた腹腔鏡下多発性多房性肝嚢胞開窓術
著者: 小山善久1 井上典夫1 長井一泰1 古河浩1 佐藤尚紀1 阿部力哉1
所属機関: 1福島県立医科大学第2外科
ページ範囲:P.1347 - P.1351
文献概要
1990年に腹腔鏡下胆嚢摘出術が本邦に導入されて以来,侵襲度が低いこと,社会復帰が早いことから本手術は熟練を要するが,患者の要望と相まって,胆石症以外にも様々な疾患に応用されてきている.肝嚢胞に対する腹腔鏡下手術は最近報告されるようになったが,ほとんどは単発性の症例であり1),多発性,多房性の肝嚢胞に施行した報告はほとんどない2).今回,多発性多房性肝嚢胞に対し腹腔鏡下開窓術を施行し,残存嚢胞壁をBirt-cher社製のargon beam coagulator(以下,ABC)で焼灼し,術後の経過が良好であった症例について報告する.
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