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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻11号

1997年10月発行

文献概要

特集 外来診療・小外科マニュアル Ⅱ.頭部・顔面・口腔・咽頭

26.鼻外傷,鼻骨骨折

著者: 深見雅也1

所属機関: 1同愛記念病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.77 - P.79

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疾患の概念
 交通事故などによる鼻外傷では,頭蓋など他の重要臓器の損傷を合併している場合があり,治療の優先順位はそれらの臓器のほうが上である.また外鼻外傷の治療の順序は,深部から始めて浅いほうへ,すなわち止血,創の清浄化,骨折の整復と固定,最後に皮膚縫合を行う1)
 開放創を伴わない鼻骨骨折は頻度が高く,原因としてはスポーツ,喧嘩によるものが多い2).骨折変位が明らかで,そのために鼻閉などの機能障害を生じたものは,鼻骨骨折整復が必要である.美容的な意味から治療が必要になる場合もあるが,完全に元通りの外鼻形態に戻らないこともあり,患者が整復後の結果に不満をもつ場合があるので,注意が必要である.整復を行うのは,線維性の癒合が起こらない2週間以内,小児では1週間以内がよいとされる,陳旧性の骨折では,外来で非観血的に整復することは困難で,全身麻酔下に手術を行って整復することが必要になる3).以下鼻骨骨折の新鮮例について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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