icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻11号

1997年10月発行

特集 外来診療・小外科マニュアル

Ⅱ.頭部・顔面・口腔・咽頭

35.サーファーズイヤー

著者: 小林一女1

所属機関: 1昭和大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.98 - P.99

文献概要

疾患の概念
 外耳道に発生する良性腫瘍はNelmsとPaparella1)の報告によると,上皮性原基,間質性原基,メラノーマに分類されている.上皮性原基では乳頭腫が最も多く,次いで腺腫が多く認められる.間質性原基では骨腫,外骨腫が多く,これに血管腫が次ぐ.
 外骨腫(exostosis)は骨部外耳道の骨の増殖である(図1).海水など冷水に長期間さらされる場合発生することが知られ,潜水を職業とする人に認められることが知られていた.外骨腫(exos-tosis)は近年サーファーにも好発することよりサーファーズイヤーとも呼ばれている.中嶋ら2)はサーファーを対象とした検診の結果,プロでは51人中41人(80.4%),102耳中71耳(69.3%),アマチュアでは186人中98人(52.7%),327耳中159耳(42.7%)に認められたと報告している.また経験年数が4年目頃より出現し,5年目以後進行すると報告している.特に海水の温度の低い冬季でもサーフィンを行うプロにおいて,高度のサーファーズイヤーが認められている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら