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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻11号

1997年10月発行

文献概要

特集 外来診療・小外科マニュアル Ⅳ.胸部

52.急性乳腺炎,慢性乳腺炎

著者: 福島久喜1 松田実1 山東生弥1 田中良太1 花岡建夫1 呉屋朝幸1

所属機関: 1杏林大学医学部第2外科

ページ範囲:P.141 - P.142

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A.急性乳腺炎
 急性乳腺炎は初産婦の授乳初期に多くみられる.出産1〜2週後に母乳がうっ滞するとうっ滞性乳腺炎を起こす.これは真の炎症ではなく,症状も乳腺のびまん性の腫脹と発赤,熱感など軽度である.治療の第1は乳汁のうっ滞をとることで哺乳,搾乳を積極的に行う.
 うっ滞性乳腺炎の経過中2〜6週に主として黄色ブドウ球菌の細菌感染を起こすと,急性化膿性乳腺炎になることがある.症状は激しく,発熱(38℃以上)がみられ,局所所見は乳腺の発赤,腫脹,疼痛など炎症症状を伴っている.この炎症が膿瘍を形成するようになったときが穿刺または切開排膿の適応の時期である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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