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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻11号

1997年10月発行

文献概要

特集 外来診療・小外科マニュアル Ⅴ.腹部・腰部

62.鼠径ヘルニア

著者: 高橋伸1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.168 - P.170

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疾患の概念
 ヘルニアとは,臓器または組織が先天性あるいは後天性に生じた間隙を通って,本来存在する場所から脱出した状態をいう.一般にヘルニアは門,嚢,内容および被膜から構成されている,ヘルニア門は腹壁から臓器または組織が脱出する隙間である.血管,神経などが腹壁を貫通している部分や,先天的または後天的原因による腹壁の欠損,脆弱な部分がヘルニア門となりやすい.
 鼠径ヘルニアは鼠径部に出るヘルニアの総称であり,これには外鼠径ヘルニアと内鼠径ヘルニアが含まれる.従来,大腿ヘルニアは鼠径ヘルニアとは別に記載されることが多いが,大腿ヘルニアも鼠径部に出てくるヘルニアであり,外鼠径ヘルニア,内鼠径ヘルニアと大腿ヘルニアの3つを鼠径ヘルニアとするのが妥当と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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