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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻11号

1997年10月発行

特集 外来診療・小外科マニュアル

Ⅶ.尿路・性器

80.亀頭包皮炎

著者: 谷風三郎1

所属機関: 1兵庫県立こども病院泌尿器科

ページ範囲:P.217 - P.217

文献概要

疾患の概念
 亀頭包皮炎は,亀頭が完全に露出している状態ではほとんど生じない.そのため,成人では仮性包茎で包皮内を清潔に保てない人や,常に包茎の状態にある小児がほとんどである.特に包皮輪が狭小で亀頭の露出が困難な場合や,包皮と冠状溝周囲が癒着し恥垢がたまったようなときに生じることが多い.症状は包皮先端の発赤と疼痛が主たるもので,包皮を無理に翻転すると膿様の分泌物や付着物が観察される.起炎菌は大腸菌など常在菌のことが多い.1歳未満の乳児では尿道炎や膀胱炎,時には腎盂炎まで進展することがあり,膀胱尿管逆流症など他の疾患と紛らわしいことがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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