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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻11号

1997年10月発行

文献概要

特集 外来診療・小外科マニュアル Ⅷ.四肢・皮膚

118.ケロイド,肥厚性瘢痕

著者: 加藤武男1 神保好夫1

所属機関: 1佼成病院形成外科

ページ範囲:P.308 - P.310

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疾患の概念
 肥厚性瘢痕,ケロイドは皮膚の線維性結合織の過剰増殖により生じるが,いまだその定義,分類は明確でない.臨床的に肥厚性瘢痕は受傷範囲を越えて拡大することはなく,自然に平坦化することもある.これに対しケロイドは受傷範囲を逸脱して拡大し,年余を経て中央部はしばしば退色扁平化してあたかも蟹が足を広げたかのような型やひょうたん型を示すが,辺縁では常に活動性を有する.しかし両者の間には移行形と思われるような臨床像を呈するものも見られる.両者とも?痒や知覚過敏を訴えるが,ケロイドでは側圧痛(横からつまむと痛い)を訴えることが多い.組織学的には両者は区別できない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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