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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻11号

1997年10月発行

文献概要

特集 外来診療・小外科マニュアル Ⅸ.乳幼児の外来外科疾患

122.臍ヘルニア

著者: 石黒士雄1

所属機関: 1名古屋大学医学部小児外科

ページ範囲:P.318 - P.320

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疾患の概念
 出生後臍帯が脱落すると,臍輪は瘢痕収縮するが,何らかの原因で瘢痕化が遅れ,臍部の筋膜欠損を生じると,腹圧上昇時に腹腔内容が脱出してくる(図1).
 臍ヘルニアは生後1か月前後に発症し,2〜3か月時には最大となる.しかし,生後3か月を過ぎると縮小傾向がみられるようになり,ほとんどの症例では1歳までに自然に治癒する.自然経過ではヘルニアの嵌頓や破裂を起こすことは稀であり,美容的な面以外に問題となることは少ない.しかし,1歳以降もヘルニアが残ったり,ヘルニア門は閉じても臍部の皮膚のたるみが前方に突出し,臍窩の形成の無い,いわゆる“でべそ”の状態が問題となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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