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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻11号

1997年10月発行

特集 外来診療・小外科マニュアル

Ⅹ.その他

143.在宅自己疼痛管理指導

著者: 蘆野吉和1

所属機関: 1福島労災病院外科

ページ範囲:P.372 - P.373

文献概要

 診療報酬では“在宅自己疼痛管理”は,“難治性慢性疼痛の患者の疼痛除去のため植込型脳・脊髄刺激装置を埋め込んだ後に,在宅で自らが送信機を用いて疼痛管理を実施すること”と定義されている.しかし,一般外科医が日常診療で遭遇することの多い在宅疼痛管理は,癌性疼痛を持つ患者に対する疼痛管理であり,本稿ではこの疼痛管理について触れることとする.
 癌性疼痛の治療においては“WHO方式”に従い,痛みの強さにより非オピオイド鎮痛薬・弱オピオイド鎮痛薬・強オピオイド鎮痛薬のいずれかを選択することになるが,最終的に強オピオイドであるモルヒネを使うことが多く,医師がこのモルヒネを使いこなせるかどうかが,患者自身にとって人生の大きな分かれ道となる.がんを扱う医師はモルヒネの適切な使用により,痛みを持つがん患者の9割以上が痛みという苦痛から解放され,自宅で安心して生活することができることを患者に説明し,自ら実践する使命がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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