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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻12号

1997年11月発行

カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・35

肝・胆・膵・脾

腹腔鏡下胆嚢摘出術(吊り上げ法)

著者: 永井秀雄1

所属機関: 1自治医科大学消化器一般外科

ページ範囲:P.1381 - P.1387

文献概要

吊り上げ法の位置付け
 能動的気腹(いわゆる気腹法)を用いない腹壁吊り上げ法がわが国で開発されてから6年余が過ぎた1).腹腔鏡下胆嚢摘出術に限れば,吊り上げ法に慣れたものにとって気腹法の必要性はまずない.一方,気腹法に慣れると吊り上げ法の必要性をほとんど認めないとする論者が多い.吊り上げ法と気腹法の比較は慣れの問題が多く,客観的な評価は必ずしも容易ではない.また,一口に吊り上げ法といっても,皮下吊り上げと全層吊り上げがあり,それぞれに各種の方法がある(表1).
 国内外の腹腔鏡外科医の意見を総合すると,現時点での一般的評価(気腹法との比較)は表2に要約される.長所,短所とされた点に関しては,気腹論者,吊り上げ論者それぞれからの反論もあろう.ここでは,筆者の開発した皮下細径綱線吊り上げ法2)を例にとって(図1),手技のポイントを述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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