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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻13号

1997年12月発行

特集 血管系病変と腹部消化器外科

急性上腸間膜動脈閉塞症の診断と治療

著者: 佐藤幸治1 小越章平1

所属機関: 1高知医科大学第2外科

ページ範囲:P.1529 - P.1532

文献概要

 急性上腸間膜動脈閉塞症(SMA閉塞症)は現在でも重篤な疾患である.SMAが閉塞してから腸壊死になるまでの数時間の間に血流を再開しないと,大量腸切除や試験開腹となり予後が不良となる.心疾患の既往のある高齢者が突然の腹部激痛を訴えたなら本症を念頭におく.選択的SMA造影が確定診断となるが,造影CTやカラードプラ検査も参考になる.発症早期なら選択的血栓溶解療法が適応となる.腹膜刺激症状が出現していれば緊急開腹術を行う.壊死腸管の切除とSMAの血行再建を併わせて行う.術後は長期間の抗凝固療法が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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