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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻13号

1997年12月発行

文献概要

特集 血管系病変と腹部消化器外科

腹腔動脈起始部圧迫症候群と上腸間膜動脈症候群

著者: 伊藤雅史1 仁瓶善郎1 杉原健一1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1553 - P.1557

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 腹腔動脈起始部圧迫症候群は,正中弓状靱帯や腹腔神経叢などの外因性圧迫による腹腔動脈起始部の慢性狭窄が原因となって,食後のabdominal angina様症状や栄養障害をきたす疾患で,上腸間膜動脈症候群は十二指腸第3部が腸間膜根部と腹部大動脈や脊椎との問で圧迫されれて高位イレウスを呈する疾患である.ともに比較的稀な疾患で,臨床所見は非特異的であることも多く,また,概念や診断基準についても多少の問題点が残されている.したがって,診断に際しては他疾患の確実な除外診断を基本とし,手術適応は慎重に判断しなければならない。様々な術式が施行されているが,血管や周囲臓器の解剖学的関連を十分把握して治療にあたる必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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