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特集 ドレッシング—創傷管理の新たな展開
ドレッシング材の開発とその展開
著者: 竹森繁1 田澤賢次1
所属機関: 1富山医科薬科大学第2外科
ページ範囲:P.305 - P.309
文献購入ページに移動 創傷に対するドレッシングは,有史以前より様々な材料による方法が行われてきた.しかし,内容的には数千年前から19世紀に入るまでほとんど進歩しなかった.19世紀半ばの細菌の発見,無菌的操作法の概念に続き,20世紀半ばに湿潤環境下での創治癒の促進が理論的にも認められ,様々なドレッシング材が開発された.ドレッシング材は,1950年頃まではガーゼが主体であったが,1960年以降は湿潤環境理論に合致したポリウレタンフィルム,ハイドロコロイド,アルギネート,ハイドロゲルといった新しい材料が開発され発展を遂げてきた.ドレッシング材は,創傷が治るのを待つ時代から,積極的に治癒を促進させる時代へと進歩してきたのである.
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