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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 サイトカインからみた周術期管理

外科侵襲に対するステロイド投与

著者: 佐藤信博1 肥田圭介1 木村祐輔1 池田健一郎1 八重樫泰法1 石田薫1 斉藤和好1 遠藤重厚2

所属機関: 1岩手医科大学外科学第1講座 2岩手医科大学高次救急センター

ページ範囲:P.611 - P.615

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 サイトカインレスポンスからみて大侵襲手術では侵襲—生体反応が非制御状態に陥る危険性が潜在しており,cytokine modulating therapyが模索されている.われわれは食道癌患者を対象としメチルプレドニゾロン(MP)10 mg/kg術前投与群と非投与済群(C群)との比較検討を行った.MP群で末梢血中IL-6,IL-8,IL-1ra,顆粒球エラスターゼ,sELAM-1は低値で推移し,術後呼吸機能,腎機能はMP群が良好に推移した.非特異的免疫能は2群間に差はなく,感染症,縫合不全などの合併症は発生しなかった.過大侵襲手術における術前ステロイド投与は過剰な炎症性サイトカインを抑制し,術後合併症対策の一環になるものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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