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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 サイトカインからみた周術期管理

高サイトカイン血症対策としての血液浄化法

著者: 平澤博之1 菅井桂雄1 織田成人1 志賀英敏1 松田兼一1

所属機関: 1千葉大学医学部救急医学

ページ範囲:P.629 - P.634

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 高サイトカン血症対策としての血液浄化法としては,持続的血液濾過透析(CHDF)を用いるのがよい.CHDFはクリアランスからみても,また血中濃度の変化からみても,各種のサイトカインを効率よく血中から除去していることが示された.さらにサイトカインの血中濃度が高いほどその除去効率もよいので,高サイトカイン血症対策としては好都合である.またCHDFを施行しても常にある程度のサイトカインは血中に残存するので,生体が必要とする壁のサイトカインまで除去してしまう可能性はなく,いわば安全弁つきのサイトカイン対策である.しかし現時点では術後高サイトカイン血症対策としてのCHDFは,敗血症を合併したような症例に限定すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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