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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻7号

1997年07月発行

カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・31

大腸

先天性腟欠損症に対するS状結腸を用いた腹腔鏡下造腟術

著者: 大橋秀一1 神野治樹1

所属機関: 1宝塚市立病院外科

ページ範囲:P.841 - P.846

文献概要

はじめに
 近年,腹腔鏡下胆嚢摘出術1)をはじめとする内視鏡下手術は急速に発展,普及するとともに,大腸手術に対してもその適応拡大が図られつつある2).筆者らも腹腔鏡下大腸手術の豊富な経験を基に,最近では婦人科との連携によって,先天性腟欠損症に対する有茎S状結腸を用いた腹腔鏡下造腟術を施行して良好な成績を得ている3)
 先天性の腟欠損症は,一般的にはRokitansky-Kuster-Hauser症候群と呼ばれており4),女性器の発育障害による先天性腟欠損と痕跡的子宮が主な異常で,第2次性徴や卵巣・卵管・外陰部は正常である.本症の治療法としては外科的な形成手術あるのみであり,中でも遊離皮膚弁利用法,骨盤腹膜法,S状結腸利用法の3つの方法が主として行われている.いずれの方法にも長所短所があり,作製時の安全性や簡便性という点では遊離皮膚弁利用法に一日の長があるが,機能性,自然性,永続性においてはS状結腸利用法が最も優れている5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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