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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻7号

1997年07月発行

特集 経腸栄養法—最新の動向

特殊病態下における栄養法 ①肝不全・慢性肝障害

著者: 齋藤英昭1

所属機関: 1東京大学医学部手術部

ページ範囲:P.879 - P.884

文献概要

 肝臓は生体での代謝で中心的な役割をはたしている.このため肝障害では,エネルギー代謝,糖,蛋白・アミノ酸,脂質などの代謝に異常を生じる.とくに慢性肝障害では脂肪の燃焼の増加と骨格筋の崩壊によって,体脂肪量と骨格筋蛋白量が減少する.また芳香族アミノ酸代謝の異常が肝性脳症の一因とも言われる.経腸栄養は,このような慢性肝障害患者の蛋白—カロリー不足を是正する.また肝不全用経腸栄養製剤による肝性脳症発症予防効果も示唆されている.しかし,多彩な原因による肝障害での経腸栄養管理については,なお一層の綿密な臨床比較検討が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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