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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻7号

1997年07月発行

特集 経腸栄養法—最新の動向

特殊病態下における栄養法 ③短腸症候群

著者: 遠藤昌夫1

所属機関: 1浦和市立病院小児外科

ページ範囲:P.891 - P.898

文献概要

 短腸症候群の予後は,残存腸管の長さと代償機能に依存している.本症候群に対する栄養管理は,消化管からの吸収不全に基づく多種の栄養的欠落をいかに過不足なく補給し,残存腸管の代償機序をいかに速く,十分に発達させるかの2点に集約される.術後早期には経腸栄養を補助とする静脈栄養,後期には静脈栄養を補助とした経腸栄養が管理の基本となる.経腸栄養の役割はin-traluminal stimulationとintraluminal nutritionで,早期の開始によりTPNの合併症としての胆汁うっ滞性肝障害と腸粘膜萎縮を防止し,グルタミンおよびアルギニンの添加により粘膜増殖を促す.しかし,過剰な経腸栄養負荷に伴なう粘膜障害とbacterial translocationには絶えず注意が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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