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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻8号

1997年08月発行

文献概要

特集 Q&A 自動吻合器・縫合器の安全,有効な使い方

(Q11)頸部吻合では食道と胃管のどの部位を吻合するのか.また,食道胃吻合部が縫合不全を起こさないための工夫は.

著者: 三吉博1

所属機関: 1帝京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1012 - P.1013

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頸部吻合で食道と胃管のどの部位を吻合するのか
 頸部食道胃管吻合術の際,食道側については頸部食道断端を用いることは異論のないところである.しかし胃管の吻合部位については未だに結論が出ていない.
 教室では近年1aser-Doppler血流測定法を用いて胃管のviabilityについての実験的検討を行ってきた1).その結果,胃壁の組織血流量が10ml/min/100g組織重量未満に低下すると高率に組織学的変化が発生し,吻合には不利となることが明らかとなった.そこで犬胃管モデルの血流分布を検討すると(図),thermography上の低温部に当たる胃管先端の部位は10ml未満の組織血流量を示し,血流上吻合には適さないことがわかった.また臨床例を用いて行った予備的検討でも,数値は異なるものの実験と同様,胃管先端の組織血流量は有意に低下していた2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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