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文献詳細

雑誌文献

臨床外科52巻8号

1997年08月発行

文献概要

特集 Q&A 自動吻合器・縫合器の安全,有効な使い方

(Q14)Billroth ⅠおよびBillroth Ⅱで自動吻合器を使用する際,自動吻合器本体はどこから挿入し,残胃のどの部位で吻合するか.

著者: 西連寺意勲1 小林理1 本橋久彦1

所属機関: 1神奈川県立がんセンター外科第3科

ページ範囲:P.1020 - P.1021

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 筆者らの施行している幽門側胃切除後の器械吻合器を用いたBillroth I(B-1)法1)およびBillroth Ⅱ(B-Ⅱ)法再建術式(神奈川がんセンター式:K式)は,病変部の存在する胃を切除摘出するとき,残胃の切除端の一部を開放口にしておき,そこから残胃に自動吻合器であるILS(エチコンエンドサージェリー)ないしはEEA®(オートスーチャージャパン)を挿入し,十二指腸断端や空腸と残胃を吻合する方法である.このK式B-ⅠないしB-Ⅱ法について述べる.
 ここでは病変部の胃切除を行うところから説明を始める.十二指腸の切離はB-Ⅰでは十二指腸切離部位に巾着縫合器をかけて切離する.B-ⅡではGIA®60(オートスーチャージャパン)もしくはリニヤーカッター55(エチコンエンドサージェリー)(4列の直列のステイプルの中央を縫合しながら切断する自動縫合器)で切断する.胃の切離は,切離予定線の大彎側1/3に胃の切離予定線に平行に2本のリスター鉗子をかけ,電気メスにて鉗子の間を切離し,さらに,小彎側の胃の切離予定線をGIA®80で切断する(図1).リスター鉗子を外すと,残胃の大彎側寄りの切離端は約4〜5cm開放されており,開放口となる.この開口部から残胃の可動性に合わせて,ILSを残胃内に挿入するのは容易である.アンビル部を外したILS本体を残胃に挿入後,ロブを回しながらcenter rodを胃壁から貫通させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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