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臨床研究
自己血輸血におけるエリスロポエチン(EPO)製剤投与の内因性EPOに及ぼす影響—EPO投与群,非投与群の比較検討
著者: 前田平生1 進藤裕幸2 許俊鋭3 尾本良三3 東博彦2 平嶋邦猛4
所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター輸血部 2埼玉医科大学総合医療センター整形外科 3埼玉医科大学総合医療センター第1外科 4埼玉医科大学総合医療センター第1内科
ページ範囲:P.1069 - P.1073
文献購入ページに移動腎臓で産生される造血ホルモンであるエリスロポエチン(EPO)は,遺伝子組み換え技術の確立により量産が可能となり,腎性貧血治療薬として有効性,安全性が確立されている1,2).また,この造血効果を応用し,術前貯血式自己血輸血の採血に伴う貧血抑制においてもその効果が認められ3,4),整形外科および心臓外科を中心に広く遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン製剤(rHuE-PO)が使用されている.
最近,自己血輸血でrHuEPOが術後の内因性EPOを抑制するという報告がある5,6).そこで今回,整形外科,心臓外科領域の症例を対象に,rHuEPOが内因性EPOの産生を抑制するか否かを,血清EPO濃度とヘモグロビン(Hb)濃度の関係で検討した.
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