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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻1号

1998年01月発行

特集 胆道ドレナージを考える

1.術前減黄は必要か

膵頭十二指腸切除症例の術後合併症からみた術前減黄の意義に関する検討

著者: 福原稔之1 小林展章1 梶原建熈2

所属機関: 1愛媛大学医学部第1外科 2神戸市立中央市民病院第1外科

ページ範囲:P.21 - P.25

文献概要

 閉塞性黄疸患者に対する術前減黄の意義を検討する目的で,対象を膵頭十二指腸切除術を施行した症例とし,術直前の血清総ビリルビン値の高低,術前の減黄処置の有無,術前の減黄効果の良不良により術後合併症発生率,死亡率を比較したが,いずれにおいても差を認めず,また,膵頭十二指腸切除術による減黄効渠も良好であった.
 悪性疾患による閉塞性黄疵に対してのPTCD,ENBDなどの減黄処置は,胆道系に対する診断面における有用性は明らかではあるが,血清総ビリルビン値に基準を設定してまで減黄効果を待つ必要はなく,術前診断が確定次第,膵頭十二指腸切除術を施行することは可能と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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