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特集 縫合・吻合法のバイブル Ⅱ.組織別の縫合・吻合法
皮膚,皮下組織の縫合
著者: 門田俊夫1
所属機関: 1埼玉医療生活協同組合羽生病院外科
ページ範囲:P.34 - P.37
文献購入ページに移動皮膚,皮下組織縫合の準備
手術創を除いて,大部分の外傷による創は砂や泥で汚染されていたり,辺縁がギザギザで挫滅組織を有する.感染予防と創瘢痕をきれいに仕上げるために,生理食塩水や滅菌ブラシで創辺縁から異物を取り除き,さらに挫滅を伴う創縁の場合は皮膚の辺縁を2〜3mmメスやはさみで切離し,ギザギザの挫滅組織や異物を除去する.デブリドマンはまた縫合部瘢痕を最小限にするコツでもある(図1a).
皮膚,皮下組織の縫合に際しては創縁の取り扱いに注意する,創縁を直接大きな有鉤鑷子で把持すると,大事な創縁の組織が挫滅し,治癒を遅らせ,過剰な瘢痕形成の原因となる.したがって創縁の把持に際しては表皮を把持するのではなく,真皮あるいは皮下組織を鋭利なスキンフック,または先端部分の細い有鉤または無鉤のアドソン鑷子を用いる(図1b).
手術創を除いて,大部分の外傷による創は砂や泥で汚染されていたり,辺縁がギザギザで挫滅組織を有する.感染予防と創瘢痕をきれいに仕上げるために,生理食塩水や滅菌ブラシで創辺縁から異物を取り除き,さらに挫滅を伴う創縁の場合は皮膚の辺縁を2〜3mmメスやはさみで切離し,ギザギザの挫滅組織や異物を除去する.デブリドマンはまた縫合部瘢痕を最小限にするコツでもある(図1a).
皮膚,皮下組織の縫合に際しては創縁の取り扱いに注意する,創縁を直接大きな有鉤鑷子で把持すると,大事な創縁の組織が挫滅し,治癒を遅らせ,過剰な瘢痕形成の原因となる.したがって創縁の把持に際しては表皮を把持するのではなく,真皮あるいは皮下組織を鋭利なスキンフック,または先端部分の細い有鉤または無鉤のアドソン鑷子を用いる(図1b).
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