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特集 縫合・吻合法のバイブル Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 9.膵・脾
脾実質の縫合
著者: 冲永功太1
所属機関: 1帝京大学医学部第2外科
ページ範囲:P.349 - P.351
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脾を縫合する機会はそれほど多いものではない.おそらく最も遭遇する機会があるとすると腹部外傷で脾が損傷され,これを止血のために修復する場合であり,その他特殊な脾の疾患で部分的に脾を切除する場合,あるいは術中の損傷に対してやはり止血目的で縫合する場合などが考えられる.これらの状態に対しては従来はむしろ脾摘出が一般的であったが,脾の機能が重視され,また実際縫合が十分安全に施行できることが認められるようになり,脾を縫合することが行われるようになった.
脾を縫合する場合には,裂創に対する止血の目的のために単に縫合するだけでよい場合と,脾の損傷や脾部分切除などのように脾が完全に離断された場合に大きく分けられる.
脾を縫合する機会はそれほど多いものではない.おそらく最も遭遇する機会があるとすると腹部外傷で脾が損傷され,これを止血のために修復する場合であり,その他特殊な脾の疾患で部分的に脾を切除する場合,あるいは術中の損傷に対してやはり止血目的で縫合する場合などが考えられる.これらの状態に対しては従来はむしろ脾摘出が一般的であったが,脾の機能が重視され,また実際縫合が十分安全に施行できることが認められるようになり,脾を縫合することが行われるようになった.
脾を縫合する場合には,裂創に対する止血の目的のために単に縫合するだけでよい場合と,脾の損傷や脾部分切除などのように脾が完全に離断された場合に大きく分けられる.
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