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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻12号

1998年11月発行

癌の化学療法レビュー・7

乳癌の薬物療法

著者: 市川度1 清水千佳子1 長内孝之1 仁瓶善郎1 杉原健一1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1477 - P.1485

文献概要

はじめに
 乳癌は固形癌の中では化学療法が奏効しやすい腫瘍に分類され,化学療法が乳癌治療に果たす役割は非常に大きい.また,固形癌の化学療法の歴史は,乳癌を中心に発展してきたといっても過言ではない.
 乳癌の薬物療法に特徴的なことは,内分泌療法も有効なことがあげられよう.乳癌の増殖因子であるestrogen(女性ホルモンの総称,estradiolが最も強力)は,癌細胞の核に存在するestrogen receptor(ER)に結合する1).この結果,DNAのhormone responsive elementが刺激され,auto-crineやparacrineに各種の蛋白や成長因子が産生され,癌細胞は増殖する.このため,内分泌療法によりestrogen作用を阻止することは抗腫瘍効果につながる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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