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臨床研究
異時性大腸多発癌症例の検討—高率に併存する腺腫および同時性多発癌
著者: 澤井照光1 辻孝1 安武亨1 中越享1 綾部公懿1 福田豊2
所属機関: 1長崎大学医学部第1外科 2福田ゆたか外科
ページ範囲:P.1609 - P.1612
文献購入ページに移動大腸は多発癌が多い臓器として知られている.大腸癌の好発年齢は60歳代で,かつその治療成績は良好であり,日本人の平均寿命を考慮すると異時性大腸多発癌の発生は臨床的に重要な問題である.しかしながら,大腸多発癌の頻度は高いとはいえ10%前後であって1〜4),大腸癌の9割は単発癌である.したがって,大腸癌切除後に異時性多発癌が発生するリスクを判定することが術後の適切なsurveillanceにつながるものと考えられる.
そこで,今回筆者らは過去30年間に経験した異時性大腸多発癌16例,合計47病変を集計し,その臨床病理学的諸因子を同時期における一般大腸癌と比較検討したので報告する.
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