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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻2号

1998年02月発行

特集 食道・胃静脈瘤攻略法

食道・胃静脈瘤の基礎知識

著者: 荒川正博1

所属機関: 1大牟田市立総合病院病理部

ページ範囲:P.145 - P.150

文献概要

 食道・胃静脈瘤の病態について食道静脈瘤と胃静脈瘤を対比しながら述べたが,両者ではかなりの相違があり,病態に応じた治療法の選択が望ましい.以下,その相違を列挙する.①解剖学的に食道には皺襞が見られる.②食道では粘膜筋板がルーズで粘膜下層と粘膜固有層の交流が容易である.このため,食道静脈瘤は静脈瘤の重積が見られるが胃静脈瘤ではこれが見られない.③静脈瘤の破綻血管も食道静脈瘤では粘膜固有層の細い血管であるが,胃静脈瘤では粘膜下層を走行している静脈瘤そのものの破綻である.④胃静脈瘤でも噴門部と穹窿部の静脈瘤ではその成り立ちが異なる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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