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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻2号

1998年02月発行

特集 食道・胃静脈瘤攻略法

TIPS(経皮的肝内門脈静脈短絡術)

著者: 松岡利幸1 中村健治1

所属機関: 1大阪市立大学医学部放射線医学教室

ページ範囲:P.163 - P.168

文献概要

 TIPSはIVRの手法により低侵襲に肝内に肝静脈門脈短絡を形成して,門脈圧減圧を図る治療法である.食道・胃静脈瘤の治療法として優れ,内視鏡的治療法と比較しても再出血率は低い.手技に習熟すれば成功率は高く,緊急例のみならず待期例も適応となりうる.術後の肝性脳症は内科的に対処可能である.高頻度で再狭窄を生じる点が問題であるが,ステントの改善やカラードプラー超音波による早期発見と,バルーンカテーテルによるPTAで解決可能である.今後,長期成績や肝機能に及ぼす影響の検討と適応基準の明確化が必要と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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