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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻2号

1998年02月発行

文献概要

特集 食道・胃静脈瘤攻略法

孤立性胃静脈瘤に対するBRTO(バルーン閉鎖下逆行性塞栓術)

著者: 國分茂博1 浅野朗1 高田雅博1 日高央1 中沢貴秀1 西元寺克禮1 松永敬二2 磯部義憲2 林修3 荒井義孝3 國場幸均3 比企能樹3

所属機関: 1北里大学東病院消化器内科 2北里大学東病院放射線科 3北里大学東病院外科

ページ範囲:P.175 - P.180

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 多種多様に存在する食道・胃静脈瘤治療の中で唯一,孤立性胃静脈瘤に対するBRTOは手技の侵襲度,消失効果,安全性において他の治療法より抜きん出ており,その選択に迷うことはない.胃腎シャントからの逆行性造影において胃静脈瘤が描出される造影剤の90%量の硬化剤(5%EOI)を注入,最大量を0.4ml/Kg/日とし,翌日の造影で消失確認もしくは追加注入するカテーテル留置・反復注入法により安全にかつ効果的な治療が可能である.本法により胃静脈瘤は2か月後に93%が消失し,再発を認めない(最長5年間).食道静脈瘤は9か月で23%に出現する.
 BRTOは肝性脳症や十二指腸静脈瘤にもその適応が拡大されつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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