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特集 食道・胃静脈瘤攻略法
EIS—地固め法とは
著者: 小原勝敏1 粕川禮司1
所属機関: 1福島県立医科大学第2内科
ページ範囲:P.207 - P.211
文献購入ページに移動 食道静脈瘤治療は副病変の治療であるが故に,安全かつ効果的であることが要求される.地固め法(EO・AS併用法変法)は安全性と効果持続の追及の結果生まれた治療法である.地固め法とは,まず静脈瘤造影下EO法(EVIS)であらゆる供血路を完全閉塞(供血路の地固め)し,次にAS法にて細血管を消失させ,さらにlaser照射法で下部食道壁を全周性に硬化(静脈瘤発生母地の地固め)させる治療手技である.地固めが確実に達成されたかどうかの判定にはEUSが有用である.地固めすると,食道粘膜層および粘膜下層は密な線維組織で置換され,EUSでは食道壁が全周性に著明に肥厚した像として観察される.地固め法は再発率がきわめて低く,出血再発を確実に防止できる治療手技である.
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