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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻3号

1998年03月発行

文献概要

特集 自己血輸血の現状と将来展望

生体部分肝移植ドナーにおける自己血輸血

著者: 池上俊彦1 橋倉泰彦1 窪田達也1 浦田浩一1 三輪史郎1 寺田克1 宮川眞一1 川崎誠治1

所属機関: 1信州大学医学部第1外科

ページ範囲:P.321 - P.324

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 生体部分肝移植においてドナーの安全性の確保は最も優先される事項の一つである.この目的のために信州大学では,生体部分肝移植ドナーの術前貯血式自己血輸血を行うこととし,これまで実施してきた.目標貯血量は,切除範囲が外側区域ないし拡大外側区域の例で全血400ml,血漿2,000ml,左葉切除では全血800ml,血漿3,000mlとし,これまで行った生体部分肝移植例ドナーでは全例自己血輸血のみで対処できた.自己血輸血に伴う合併症は軽微であった.生体部分肝移植ドナーにおいてはGVHDや感染を防ぐために可能なかぎり自己血輸血を行うべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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