icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 早期直腸癌診療のストラテジー

早期直腸癌に対する腹腔鏡補助下切除術

著者: 筒井光広1 佐々木壽英1 田中乙雄1 梨本篤1 土屋嘉昭1

所属機関: 1新潟県立がんセンター新潟病院外科

ページ範囲:P.445 - P.450

文献購入ページに移動
 直腸癌腹腔鏡補助下切除の術式と治療成績および適応について述べた.早期直腸癌に対してはEMRやTEMなどの小さな切除で根治性を保った治療法の適応が進んでいる.しかし,sm癌では10%程度のリンパ節転移がみられることから,これらに対しては郭清を伴った切除が必要である.また,腫瘍径の大きな症例では局所切除にも限界がある.直腸癌腹腔鏡補助下切除は開腹手術でしか行えなかった切除を最小の侵襲で行うことを目的とした術式であり,前方切除で多く行われている.郭清が必要な早期直腸癌に対しては,神経温存や肛門機能温存術式により術後長期のQOLを確保するとともに,低侵襲手術によって早期の社会復帰を可能とする努力が求められている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?