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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻5号

1998年05月発行

特集 病態別補充・補正のFormula

血糖異常に対するインスリンまたは糖の補充・補正のFormula

著者: 渋谷和彦1 砂村眞琴1 江川新一1 武田和憲1 小針雅男1 松野正紀1

所属機関: 1東北大学医学部第1外科

ページ範囲:P.571 - P.576

文献概要

 糖尿病合併患者の手術に際しては,術前から速効性インスリンによるコントロールを行い,空腹時血糖150mg/dl前後,尿糖が1日10g以下,尿ケトン体陰性などを目標とする.術後,いわゆるsurgical diabetesの状態となるが,この時期には術前の1.5〜2倍のインスリンの投与が必要である.スライディングスケール法,インスリンの持続微量注入法などを用いて適切な血糖管理を行うことが合併症を減らす意味でも重要である.インスリノーマの術前管理は,低血糖時の処置が主となる.膵切除が50%以下のインスリノーマ症例では,術後,インスリンの投与は原則として行わないほうがよいが,著しい高血糖を合併する症例では,インスリンの投与もやむを得ない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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