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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻7号

1998年07月発行

文献概要

特集 分子生物学的診断は病理診断に迫れるか

食道癌における分子生物学的診断の意義—病理診断を越えられるか

著者: 小澤壯治1 安藤暢敏1 北川雄光1 上田政和1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.843 - P.849

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 HE染色標本を詳細に観察する手法が中心の病理診断では,組織や細胞の異型を形態的に評価して癌の診断を行うが,質的診断,微量検体での診断には限界がある.その限界を打ち破るために分子生物学的手法が強力な道具となる.質的診断とはリンパ節転移や臓器転移,化学放射線療法の感受性を予測したり癌と前癌病変を鑑別することで,微量検体での診断とは末梢血液中の癌細胞を検出することである.食道癌において「病理診断を越えられるか」の問いに対する解答は,「質的診断,微量検体での診断」については「yes」と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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