icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻7号

1998年07月発行

文献概要

特集 分子生物学的診断は病理診断に迫れるか

肝細胞癌周術期におけるAFP-mRNAの臨床的意義

著者: 奥田直人1 竹田伸1 中尾昭公1

所属機関: 1名古屋大学医学部第2外科

ページ範囲:P.857 - P.861

文献購入ページに移動
 肝細胞癌症例では,血中AFP-mRNAの検出はAFP産生能を有する細胞の血中循環を意味する.肝細胞癌33例に対し,nested RT-PCR法を用いて肝癌周術期血中,AFP-mRNAの変化を測定し,術後再発との関係を検討した.肝細胞癌術前s-AFP値と術前血中AFP-mRNA検出の有無と相関はなく,肝細胞癌手術例33例中18例に術前血中AFP-mRNAが検出された.周術期を通して血中AFP-mRNA陰性の肝細胞癌手術例は33例中11例であり,その11症例中術後1年以内に再発は2例のみであった.周術期血中AFP-mRNAの変化の測定は肝癌術後の再発の予測および治療効果判定に有用であることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら