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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻7号

1998年07月発行

文献概要

臨床報告・1

転移性全眼球炎が発見の契機となった直腸癌の1例

著者: 馬場秀文1 田中克典1 板野理1 鈴木文雄1 大高均1 守谷孝夫1

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会立川病院外科

ページ範囲:P.937 - P.941

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はじめに
 転移性全眼球炎は心内膜炎,髄膜炎,肺炎,骨髄炎ならびに前立腺手術の際,身体他部の化膿巣から化膿菌が転移性に到来して生じる眼球炎と定義されているが1),敗血症の合併症としては稀なものである.また,肝膿瘍が原因となり転移性全眼球炎が発生することも稀であるが,1986年Liuら2)が初めて肝膿瘍からの転移性全眼球炎について報告した.
 また細菌が直腸癌病巣より門脈血に進入し,肝膿瘍を併発することも稀である.今回,われわれは直腸癌が原因となり肝膿瘍および菌血症を併発し転移性全眼球炎が惹起されたと考えられる稀な症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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